金属アレルギーかどうかをパッチテストなどで検査してアレルギー反応があったら、 その反応の原因となるアレルゲン(アレルギーの原因物質)を除去する必要があります。この診断・治療の流れをご紹介しましょう。
当院では、金属アレルギーテストで調べた結果に合わせて治療を行っています。
アレルゲンを確認
パッチテストの結果から、どの金属がアレルゲン(亜鉛やパラジウムなど)になっているのかを確認します。
口腔内をチェック
アレルゲンである金属が口の中にあるかどうかをチェックします。 口の中の金属について調べるためには特殊な機械が必要になりますが、歯科医なら「どの歯をどのように治療したのか」を調べていくことで 診断することができます。
アレルゲンである金属を除去する
アレルギーの原因である金属の詰め物などを取り除いていきます。 とはいえ、本来詰め物などは“簡単に取れることのないように”しっかりとつけられているものなので、 口の中で切る・削るといった作業をする必要があります。
詰め物などを取り外しているときに、その金属の削り粉が口の中に飛び散ってしまうことがあります。 歯茎や舌、もしかしたら喉から体内に入ってしまう可能性もあるのです。これでは金属アレルギーの症状が悪化してしまいます。
一時的な悪化なら「今除去している金属がアレルゲンである」ということを示しているので問題はないのですが、 あまり症状が酷くなるようでは問題なので「ラバーダム」というカバーを口に被せます。 患部である歯の部分のみをくり抜き、他に削り粉が付着しないようにガードします。
金属が含まれていない物質で再治療する
金属の詰め物などを除去して晴れてメタルフリーとなっても、詰め物などを接着するために使っていた、 歯に付着したままの薬剤・接着剤にも金属成分が含まれている可能性があります。 歯に付着している薬剤・接着剤も完全に除去し、金属成分を含んでいないもの(セラミックなど)につけ替えます。
金属アレルギーテスト
背中に試薬を貼り付けて検査します。
どの金属がアレルギーを引き起こしているのかを調べるために、金属試薬を背中に貼り付けて反応を見るパッチテストを行います。このテストで原因物質が特定できた場合は、口腔内の金属を取り除いてセラミック治療を行います。
テスト金属一覧
1 | パラジウム | 2 | 水銀 | 3 | 金 |
4 | 白金 | 5 | コバルト | 6 | ニッケル |
7 | アルミニウム | 8 | クロム6価 | 9 | 銀 |
10 | インジウム | 11 | イリジウム | 12 | 鉄 |
13 | スズ | 14 | クロム3価 | 15 | 銅 |
16 | 亜鉛 | 17 | マンガン |